168-参-国民生活・経済に関する調査会 2007年10月23日 ○会長(矢野哲朗君) その他、関連で答弁ありますか。  その他、質疑のある方の挙手を願います。加納時男君。 ○加納時男君 加納時男でございます。じゃ、座ったままでということで。  まず、高齢社会対策について伺いたいと思います。  高齢社会対策基本法に基づく高齢社会対策大綱が現在見直し中であると先ほど中川副大臣が言われま した。私の問題意識は、一体高齢者とは何なのかということであります。  現在は高齢者といいますと六十五歳以上ということにしておりますけれども、実はこれは大分昔に、人生 わずか五十年とか六十年、七十歳といったらこれはめったにないので、古来まれなりといった大昔の話な んですね。そのころ国連で一体どのくらいが高齢者かというのを調べて、そのときに、これ極めて比率が少 ないところで線を引いたら六十五だったというんで、今日、六十五歳の人はもう現役ですよ。すごい若いで す。七十二でも七十三でも若いですね。ここの中にもそういう方がおられるかもしれませんけれども、非常 に若いわけであります。  そういうことでありまして、この六十五歳で切ってしまうということはちょっとおかしいと思うのは、例えば、 高齢者と言われている方々はよく問題だというのは、コストの面でしか見ていないんですね。コストの面とい うのは、年金とか医療とか介護とか、様々な面で社会的なコストが掛かりますと。しかも所得がないという前 提ですね。ですから、社会としては、支えられる人が高齢者、支える人が六十五歳未満の人が支えていく、 このアンバランスで非常に今社会保障で私ども苦しんでいるわけであります。  で、解決策があると思うんです。それは、この支えられている人と支えている人との役割固定を変えてしま う。男女の役割固定じゃないんですけど、この役割固定を変えていく。そして、六十五歳以上の人でもやれ ることが一杯ある。  具体例で言いますと、私がこの世界に入る前に企業で仕事をやっていたんですが、そのときに、関係する 会社の中で、六十五歳以上の人に限定して、その人が経験したことのある仕事、要するにOBに対して、管 理的な仕事なんですけれども、専門知識を持った管理的な仕事を、週に三日でもいい、四日でもいい、午 前でも午後だけでもいい、その人の希望にかなうような形でフレキシブルに雇いたいということを言ったら大 勢応募がありまして、そこで試験的に十五人採って仕事してもらった。  その結果が面白いんですね。しばらくたってから集まってもらってインタビューしたら、どうですかといった ら、いや、元気になりましたと。なぜ元気なのといったら、いや、今まで何か社会を卒業しちゃって社会のお 荷物になっているんじゃないかという何となくひがみがあったけど、もう今や仕事の第一線にいる、社会の 中に参加しているんだという意識でとても元気ですと、気分がとてもいいというんですね。その結果、ここか らが大事なんですけど、その結果、病気をしなくなった。  私風に翻訳すると、医療費がなくなった、そしてまた仕事でお金が入ってくる、年金と合わせ技にすると ちょっとしたお金になる、孫にも小遣いがやれるという、孫からも人気が出る、そしてまた、少し時間とお金 ができたんでいろんな社会的な行事に参加するようになる、するといろんなすてきな方とも出会う、だからお しゃれになるということなんですね。これを私風に翻訳すると、所得が増えて税金を納め、そして消費活動を 支えていくということで、経済の活性化にこれなるわけであります。こんなふうに考えていくと、実はこの制度 は面白いんじゃないかと思います。  最近、今日質問する前にと思ってちょっと調べたら、これ十五人でスタートした制度がどうなったかという と、二百人に今なっているそうです。だから、こういう制度をやっていくということは、実は社会的なコストをオ ポチュニティー、機会に変えていくという、コストとオポチュニティーと両方ある場合に、暗いことだけ考えず に、明るい面を引き出していくと暗い面が克服できるといういい例だと思うんですけど、こんなようなことはど のように内閣府では考えているか伺いたいというのが第一点であります。  時間があったら第二点まで行きますが、取りあえず第一点、お答えいただけたらと思います。 ○副大臣(中川義雄君) 今の先生のお話は全く私も同じ考え方を持っておりまして、私も六十九歳なんです。六十九歳で六十五歳 以上を高齢化という形で特別に見られることの方が、何となくこれでこれからいいのかなというような感じを 持っている。  そういう中で、重点施策実施のあの高齢化五か年計画というのがあるんですが、その中で、総務省として は、これからそういった点を入れて、ユニバーサル社会といったような感じで、若くても大変ハンディキャップ を持っている方もおれば、お年を召していても大変活力のある方がある。そういう様々な方が社会に参加で きるような社会を目指していくということ、これをやはり、私どもはそれに向かって、要するに、ユニバーサル 社会の形成というものを大事にして、その中には男女とか、それから又は高齢者で弱った高齢者と強い高 齢者もいる、それからまたハンディキャップ、身体障害等のハンディキャップを持っている方もいれば元気な 方もいる、持病もある方もいればない方もいると。そういった人の特性を見ながら社会活動を上手にやると いうことが、これからの日本の社会を明るい希望の持てるものにできるのではないかと、そういう観点から やっていきたいと思っております。 ○加納時男君 ありがとうございました。  時間がまだ少しございますので、もう一つだけ聞かせていただきたいと思います。これは政府参考人、男 女共同参画局長に特に伺いたいと思っております。  先ほど、中川副大臣は私は男性だからと言いましたけど、私も男性でございます。ただし、私は母子家庭 の育ちでありまして、五歳で父親を亡くして、母親が働きながら育ててくれました。その中で、私は、女性は どんなに能力があっても社会でとかく差別されたり低賃金であったり、非常に差別と偏見に満ちた中で大き くなったわけで、現在、高齢者になっておりますけれど、そんなことで、その場合の最大のことは、結局、私 は、男女が男は仕事、女は家庭という役割固定じゃなくて、それぞれが公平に共生できるような社会を目指 したいと思っているんですが、その中で一番つらいのが、問題は子育てだと思うんです。  子供というのは、実は大変食費が掛かったり教育費が掛かったり、あるいは病気になったり、大変なリス クがありますけれども、大変にこれまたオポチュニティー、光がありまして、家族のきずなであり、掛け替え のない宝であり、そして未来からの留学生であるといった、こういう子供たちを、子供をしっかり育てていき たい。そのためには、世代間の協力、男女両方の協力、地域の協力、こういうので幾つも成功した例があ ると思うんです。  私、たまたま子供が四人恵まれまして、全部結婚して、孫が今八人いるんですけど、これ全部働いてい る、孫は働いていないけど、子供は全部働いている、女性もみんな働いていますが、これを支援していく。 例えば、大学の今教師やっている娘もいますけど、それは子供三人育てています。大変なんですけど、これ はやっぱり家族、私どもの世代も協力する。だから、世代間の協力、コミュニティーでの協力というのでやっ ていきたいと思っているんですが、これについてどう取り組んでいくのか、特に働く女性の子育てについての 支援策、これを伺いたいと思います。 ○政府参考人(板東久美子君) 大変大きなテーマでございますので、ちょっと十分なお答えになるかどうか分かりませんが、先ほど、副大 臣の方からも御説明を冒頭させていただきましたように、男女問わずワーク・ライフ・バランスの推進、働き 方の見直しというのが一つ大きな課題としてあろうかと思います。  これは、今まで子育て期の女性を中心として働き方の問題というのは考えられていたところがございます が、やはり現実には、子育てだけではなく介護などの問題も含めて、家庭生活の両立に関する問題という のは様々な問題、事情があるということ、これは男女問わず必要になってくる事柄かと思います。  また、やはり職場全体が、女性だけに限らず、働き方の見直しにより仕事と生活の調和ができ、また相 互に助け合うことのできる環境づくりをしていくというのが、子育て期の女性が休みやすい環境をつくるとか 働きやすい環境をつくるという上でも非常に大きなやはり効果を生むのではないかと思っております。そう いった仕事全体の見直しを含めての職場環境づくりというのがまずあろうかと思います。  また、当然のことながら、保育などを始めといたしまして、これは必ずしも保育所だけではなく、ただいま委 員御指摘の、例えば地域におけるサポートの様々な仕組み、体制づくりといったようなことも含めまして、子 育て、介護などを支援をしていくサポート体制というものがまた一つ大きな課題としてあろうかと思いますし、 また意識の問題、先ほど御指摘がございました社会全体の意識改革、固定的な役割分担意識などを含め ての意識改革の問題、また職場などでの意識改革の問題というのが非常に重要であろうかと思います。  以上のようなことを総合的に進めさせていただいているところでございます。 ○加納時男君 時間です。終わります。  ありがとうございました。 以上