活動内容

経済産業委員会 議事録

経済産業委員会 議事録

(国会会議録より関係箇所抜粋)


平成十九年六月五日(火曜日)
   午前十時開会
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○委員長(伊達忠一君)
 特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。

○加納時男君
 おはようございます。自由民主党の加納時男でございます。
 初めに、甘利経済産業大臣にお伺いいたしたいと思います。
 大臣は昨年の十一月三十日に、すべての電力会社に対し、あらゆる発電設備のデータの改ざんだとか手続の不備等があればこれを徹底的に総点検して報告せよといった指示をされました。電力の方では本年の三月三十日に報告を提出しました。これを原子力安全・保安院では分類をしまして、三百十六の事案がありましたけれども、そのうちの五十の事案を一番良くないもの、悪質なものということで認定をいたしました。そして、そのうち十一件が原子力であったと思います。
 これらにつきまして、四月五日に自民党では党の会議を開き、関係の官庁並びに電気事業連合会会長ほかにおいでいただき、議論をいたしました。それ以降、各党でもいろんな議論がなされ、また衆議院、参議院で参考人質疑が行われました。つい先週でございますが、日本学術会議の講堂におきまして公開のシンポジウムが開かれ、自民、民主、公明の三党のエネルギー政策の責任担当者もそこに出席をしまして議論をしてまいりました。
 これらの議論を通じまして、私の得た印象は次の三点でございます。
 第一は、この件は誠に遺憾なものであるということであります。件数が多い、中にはかなり保安規定に反したもの、基準に反したもの等もあるということであります。そしてまた、この件数が多い、悪質なものがあるということによって地域の信頼を傷付けたこと、もう一つは、この件を隠ぺいすることによってほかの企業者が学習するその機会を逸してしまった、つまり学習の機会を奪ったという、この二点において極めて遺憾だというのがこれまでに議論されてきた第一の点だと思っています。
 第二の点は、それにもかかわらず、これらの件を子細に検討すると、昨日今日起こったものではなくて、十年、二十年、物によっては三十年も前に起こったものを七万人の人を動員して徹底的に調べ上げた、自主的に調べ上げた結果が出てきたということもまた事実であること、そして、最近五年間では悪質なものはこれまで発見されていない、報告されていないこと、さらに、非常に大事なところでありますけれども、これによる放射線の影響は一切なかったということもまた事実であります。この当委員会におきましても、参考人質疑において、一部の報道機関がテレビで放送した水蒸気爆発のおそれというものは全くないということが専門の学者によって証言されたところでもあります。
 三番目としまして、こういったことを踏まえて、今後の課題は何といっても再発防止にあるということで、既に原子力安全・保安院はいろいろな対策を打ち出しております。電力の方からも対策が報告されております。
 こういったことを踏まえまして、一体これからこの問題をどのように考えていくのか、大臣、陣頭指揮でこの問題を正に掘り起こしてきたわけでございますが、大臣の所感を伺いたいと思います。

○国務大臣(甘利明君)
 私が昨年の九月に就任をしましてから以降、電力会社におけるデータ改ざん、隠ぺい案件がぽろぽろと、次から次と発覚をしまして、過去のものとはいえ、それによって現在の信頼がそのために揺らぐということに言わば私も業を煮やしまして、その徹底的な洗い出しをして現在の信頼を確固たるものにしたいという思いがありました。そこで、過去に例を見ない総ざらいを命じたわけであります。
 申し上げたような趣旨でありますから、データの改ざんあるいは隠ぺいについて再発防止体制をきちんと整える、不正の連鎖という悪循環を断ち切って国民からの信頼を再構築したいということでありまして、小さいことを隠していますと、それがもとになって大きいことまで隠さなきゃならないという事態になる、そうすると、やがてそれが事故につながりかねないということを非常に心配をしました。ですから、体質改善をしていこうということでありまして、特に原子力安全に関しましては、どんな小さいことでもすべてを開示するという新しい体制を構築をする、そのための徹底的な洗い出しということでありました。
 今回の総点検の結果でありますけれども、原子力について申し上げますと、九十八事案の改ざん等がありました。この中には重大なものも含まれておりまして、過去のものとはいえ極めて遺憾でありました。
 経済産業省としては、その事案に客観的な評価で分類をしまして、三分類をいたしました。その最も厳しい評価区分とされた原子力発電所に対しましては、保安規定の変更命令であるとか特別な検査の実施等を始めとする今後の対応三十項目を策定をしまして、さらにその行動計画を五月七日に公表したところであります。また、五月の二十一日に電力会社から報告をされた再発防止対策に係る具体的な行動計画につきましては、その内容を精査したところ、当省からの指示事項が網羅されておりまして、基本的には妥当なものであるというふうに考えております。
 今回の作業は、今までよりも更に安心、安全な体制を築いていくためのものでありまして、この点を地元を始めとする国民の皆様に丁寧に説明をするとともに、これらの対策を着実に進めて原子力に対する国民の信頼の向上に努めて、世界で一番安全で安心な原子力立国を構築してまいるという所存であります。
 同時に、先生の御指摘もありました、よそで起きたことを起きていないところでもちゃんと共有するということが大事なんですね、先回りして防ぐと。このバルブを閉めるとこういうふうに制御棒が抜け落ちるということにつながりますよということは、そういう事案を起こしていない発電所でも経験を共有してもらうと。これは、国内に限らず世界じゅうで共有をしてもらいたいというのが私の思いでありまして、そこで、IAEAに人を派遣しまして、保安院から派遣しまして、日本の取組はこうですと、IAEAとしても是非世界じゅうでこういう情報の共有ができるようなより一層の計らいをしてもらいたいという申入れをさせたところであります。
 原子力安全というのは、日本の外で何か起きても日本の信頼性にかかわってしまうという危険性がありますから、日本の中で事故が起きないということは当然のことでありますけれども、外国でも起こさせないと、そのために日本が協力をするということが大事だというふうに思っております。

○加納時男君
 大臣のただいまの御所見は非常に大事なところを突いておられると思います。
 今回の体質改善の対策等を拝見いたしました。行政の指示も電力の回答書も読ませてもらいましたけれども、私の印象では、その中で特に力点を置いてほしいものは何といっても企業の体質改善、嫌な問題、例外事項をいち早くトップに伝えるような企業体質に直してもらいたいということは、これは直すというお約束を今回いただいております。
 二つ目は、それがトップに伝わることが制度的に担保されるということが大事だろうと思っていますが、これもそういうように改めるということでございました。
 それからまた、最も今大臣が強調されました原子力関係の情報公開のことでありますが、原子力施設情報公開ライブラリー、ニューシアと言っておりますが、これに登録することにはなっていたわけです。私も調べてみたんですが、今回の事例はニューシアに登録されていませんでした。誠に残念なことであります。ですから、こういったことを今後必ず載っけていくんだということを、それも日本のためだけではない、世界のためにもと今甘利大臣おっしゃいましたけれども、是非その方向で行政も進めていただきたいということをお願いいたしまして、この問題についての質問を終わりたいと思っております。
 私の第二の質問は、今回提案されました法案についてでございます。
 初めに経済産業省に伺いたいと思いますが、今なぜ最終処分法の改正なのでしょうか、副大臣に伺いたいと思います。

○副大臣(渡辺博道君)
 お答えをいたします。
 現在の最終処分法の中に規定されているのは、日本国由来の使用済燃料、いわゆる高レベル放射性廃棄物が規定をされているわけでありまして、実際には使用済燃料の再処理工程や、再処理より回収したプルトニウム、ウランを燃料に再加工する工程からはプルトニウム等の半減期の長い放射性核種により汚染されたTRU廃棄物が発生いたします。このTRUの廃棄物につきましては現行法上は規定をされておりませんでした。今年度以降、青森県六ケ所村の再処理施設の本格稼働や海外からのTRU廃棄物の返還が予定をされており、このTRU廃棄物の発生が本格化することになります。このTRU廃棄物のうち放射性核種の濃度が比較的高いものについては地層処分を行う必要があり、その濃度基準が本年五月に原子力安全委員会により示されたところであります。
 また、英国へ再処理委託によって発生し、我が国に返還される予定のTRU廃棄物については、これを放射線影響が等価な少量の高レベル放射性廃棄物に交換して返還する代替取得が英国の再処理事業者から提案されているところであります。この提案を受けた場合には、返還される高レベル放射性廃棄物についても同様に地層処分を行う必要があります。
 したがいまして、今回の最終処分法を改正し、TRU廃棄物及び代替取得により返還される高レベル放射性廃棄物を最終処分の対象に加えたものであります。

○加納時男君
 今渡辺博道副大臣からお話があって、伺っておりましたが、その後段のところでイギリスからの返還TRU廃棄物を等価の高レベル廃棄物に代替して返還を受けるという御説明がありました。その返還を代替するメリット、デメリットというのはどういうことでございましょうか。

○政府参考人(舟木隆君)
 お答え申し上げます。
 代替取得につきましては、平成十七年十月に閣議決定をされております原子力政策大綱において示されました提言を受けまして、総合資源エネルギー調査会原子力部会におきまして交換方法の妥当性についての検討が行われ、その妥当性が確認をされているところでございます。
 この代替取得を行うことによりまして、我が国に返還される廃棄物量が約四百分の一となります。このことから、その管理や処分に要する施設の規模が大幅に低減されるとともに、その返還に要します輸送の回数も三十七回から一回に削減されることとなりまして、輸送に係りますリスクも低減されるということになるところでございます。

○加納時男君
 三つほど今メリットを挙げられたと思うんですけれども、代替することによって貯蔵の量が減る、それからそれによって貯蔵する場所も狭くなる、加えまして輸送の返還回数が三十七分の一になると。確かに非常に日本にとってはメリットだと思います。
 そのメリットというのはお金にすると結構メリットが大きいんじゃないかと思いますが、イギリス側、我々が例えばイギリス人だとして、日本だけうまい思いをして、イギリスの方には何もいいことはないのかという疑問も出てくると思います。イギリスの方に対してはどのくらいそのメリットを与えるのか、支払うのか、この辺、分かっている範囲で教えてもらいたいと思います。

○政府参考人(舟木隆君)
 お答え申し上げます。
 代替取得を行うことによりますコストのメリットでございますが、日本側に関して申し上げますと、約二千億円程度費用が減少すると見積もられているところでございます。その内訳でございますが、まず輸送費用、これが七百億円減少する見込みでございます。また貯蔵費用、これが一千億円減少する見込みでございます。さらに、処分費用が二百五十億円程度低減するという見込みでございます。
 一方、イギリスに対してどのようなメリットがあるのかという御質問でございます。これ、昨年、総合資源エネルギー調査会原子力部会におきまして電気事業者から報告が行われたところでございますが、我が国の電気事業者から英国側に支払われます手数料、これはこの代替取得に伴います手数料でございますが、その額は約六百五十億円程度になる見込みとのことでございます。
 この六百五十億円という金額でございますが、これ、イギリスの貿易産業省が公表しておりますレポートによりますと、イギリスの再処理事業者が日本以外の国からも再処理を受託をしておるわけでございますが、日本を含めた各国との間で代替取得を提案をしているようでございまして、そのトータルで代替取得に伴います手数料収入が一千三百億円というふうにこのレポートに記されているところでございます。同時に、このレポートでは、イギリスが各国より受託しました再処理の中で五〇%程度が日本からの委託であるというふうにしておりますので、したがいまして、一千三百億円の半分ということで六百五十億円程度の手数料が我が国電気事業者からイギリス側に支払われるというふうに見込まれているところでございます。

○加納時男君
 分かりました。
 それでは、私の最後の質問に入りたいと思います。これは、高レベル廃棄物の最終処分場に関する質問でございます。
 高知県の東洋町の前町長が、最終処分場選定手続、四段階あるんですが、その第一段階の文献調査を申し入れたところ、反対運動が沸き起こりまして、町長選挙が行われ、町長選挙で前町長が敗れ、新町長は申入れを撤回されました。この問題、衆議院の経済産業委員会でも実は取り上げられていたとき私もそれを見ておりましたけれども、五月十一日の日であります。経済産業委員会において民主党の大畠章宏委員の質問で、反対派で町長選に当選した候補の選挙用のビラについていかがなものかという御質問がありました。
 非常に大事な点なのでちょっと引用させてもらいたいんですが、例えばどんなビラがこの町長選でまかれたのか。高温高圧でいつ爆発事故が起こるかもしれません、これは高レベル廃棄物のことなんですが、高温高圧で自然爆発、こんなことがあるのかどうかというのも非常に我々から見ると不思議な表現であります。それからまた、地球歴史上最大規模の核暴走事故が起きる可能性があると、こういうビラを書いたその人が町長に当選したわけであります。このビラを信用した人はみんな恐ろしいことだと思ったと思います。さらに、キャニスターは危険です、これを輸送するときは非常に危険です、どこに避難するのですかと。これを言われたらもう震え上がると思います。これが事実であるとすれば私は言論の自由でもちろんいいと思うんですが、この大畠先生が紹介されたものを私も見ましたけれどもこのとおりでございまして、これを信じて反対投票したということになりますと、これはいかがなものかと思います。こういうことが非常に問題だったと思います。
 これが事実かどうかということについて、その委員会には参考人として、東大の前に先生やっていました近藤駿介さん、今は原子力委員長ですが、それから原子力安全委員長の鈴木篤之さん、お二人の方が明確にこの質問に対して、この表現は妥当ではない、正確ではない、間違っていると、簡単に言いますと、そういうことをはっきり言われましたことを私は前提に質問をしたいと思います。非常に鋭い質問でありましたけど、明確な回答がなされていることも前提にしたいと思います。
 さて、このように考えますと、東洋町では、誤解とか曲解に基づいた一種のデマゴーグによって、せっかく前町長がまず文献だけでも調べようと言ったものをつぶしてしまったというのが客観的な事実でありますが、一体この町長選がこういう結果になった原因は何でございましょうか。そして、何か応援しにくいムードが生まれたんだということも現地から聞きました。これは一体どうしたらいいんだろうか。もっと言えば、今の公募方式でいいんだろうか。公募方式を改めるということの前に、公募方式に加えて何か工夫が要ると思うんですが、この辺についての見解を伺いたいと思います。

○政府参考人(望月晴文君)
 高知県東洋町におきましての経緯は先生おっしゃるとおりでございます。
 原子力政策に対して御理解をいただいていた前町長の要請を受けて、国やNUMOといたしましても、昨年の九月以来、様々な理解促進活動を行ってまいったところでございますけれども、この一連の経緯を顧みますと、最終処分に関する的確な情報提供、誤りは誤り、正しいことは正しいことということについての的確な情報提供や広報活動というものが町民の一人一人の方々に対して効果的に伝わらなかったということが、総ずれば最大の原因であったというふうに思っているわけでございます。
 こういった東洋町での結果などを貴重な教訓といたしまして、処分候補地選定を促進するための取組というものを強化しなければいけないということを深く反省しているところであります。まずは、早急に総合資源エネルギー調査会の原子力部会の放射性廃棄物小委員会を開きまして、これらの課題に対する取組などの検討を開始したいというふうに思っているところでございます。
 この小委員会におきましては、例えば、私どもとしては、国がもっと前面に立った形での全国各地における説明会の開催とか、あるいは関心を持っていただいている地域での広報活動を国自身がもっと強化をできないかということ、あるいはNUMOの体制というものやあるいは機能というものももっと強化できないものだろうかどうか。それから、電力会社自身の取組の強化というものをできないかどうか。処分技術や超長期の安全性の問題、大変ある意味では理解が難しい技術的な問題も含んでいるわけでございまして、こういったものを国民一般にどうしたら分かりやすく説明することができるか、御理解をいただけるかと、そういう手法の開発などなど、思いますればなすべきことはたくさんあろうかと思っておりまして、こういった点について、新たな具体的な取組につきましても深い議論を真剣にしていただきたいというふうに思っているところでございます。
 余り先取りして答えを今すべて申し上げる話ではないと思いますけれども、こういった点について、意識を持ってこの議論をできるだけ早期にやりたいということを思っているところでございます。それで、その結果、このサイクルの最も大切なところについての課題を早急に解決をしたいというふうに考えているところでございます。

○加納時男君
 国、NUMO、電力会社それぞれに重要な役割を再認識してもらい、それぞれの役割をしっかり果たしてもらいたいというふうに考えていますが、今の答弁を伺いまして、今日ここで結論を出す話ではございませんが、これからも引き続きこの委員会でも議論していきたいと思っております。
 さて、その議論をするに当たりまして、実は、たらとかればとかというのがありますけど、私は、何々していたらとかいうことじゃなくて、現実に成功した物語があります。よくトイレなきマンションというけど、マンションにトイレを付けたのに成功した例であります。世界の成功物語から学ぶという観点も大事だろうと思います。
 今日は時間がないので一例だけ挙げますと、例えば、フィンランドのオルキルオト、ユーラヨキ市にありますオルキルオトで最終処分場が決まりました。すばらしいことだと思います。
 私はフィンランドには四回行っております。この現地にも二回入っておりますが、いろいろ成功物語、参考になるかと思って話も聞きましたけれども、こういうことを言うんですね。自分たちは原子力初めての話ではない。原子力発電を受け入れたときに反対派の人たちが来て危険だ危険だと大騒ぎをした。けれども、自分たちは原子力発電所を受け入れて何の心配もなかった。トラブルはあった。けれども、放射線事故はなかった。地域は過疎から繁栄に向かった。所得も増えた。雇用も増えた。いいことがあって悪いことはなかった。原子力についての信頼は我々持っていますと。その信頼している事業者が使用済燃料を置かしてくれと言うのでいいですよと言ったと。何の問題もなかった。今度は最終処分をしたい。今まで原子力に付き合ってきて、そのメリットとそれからリスク、それからリスクをコントロールすることを我々は体で理解してきている。したがって、我々は、この土地にウエルカムと言ったんだということであります。ちなみにここでは更なる発電所の増設もこのたび決まりました。これがオルキルオトの現状でございます。
 こういったようなことから、幾つも教訓があるんじゃないかと思っています。お近くの韓国では、これは低レベルの話ですが、廃棄物の処分場は十年越しで決まらなかった。その猛烈な反対運動のあった慶州において正に逆転の民意の変更がありまして、去年の秋には八九・五%の賛成でこれを誘致しようということが正式に決まったわけであります。
 こういった非常に苦労を世界じゅうでしている中でも成功している物語がありますが、これから学ぶところがあるんじゃないかと思っていますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(望月晴文君)
 御指摘のとおり、海外の原子力先進国におきましても困難な立地問題に取り組みながら、放射性廃棄物の処分地確保に向けて苦労しながら努力をしているところでございます。
 御指摘のフィンランドでは、一九八三年に基本方針を決定をして、二〇一〇年までには建設許可をしようという大計画を八三年に立てまして、紆余曲折はございますけれども着実にその過程を進め、御指摘のそのオルキルオトに最終処分地として原則決定をしたわけでございます。これは、実施主体による段階的なサイト選定の結果、候補地が四地点に絞り込まれ、その中から最終処分地が決定されました。その選定に当たりましては、地方自治体の理解を得るために実施主体のみならず規制機関も参加して公聴会や住民との対話集会などが開催され、地域のコンセンサス形成を促進したというふうに聞いております。
 また、韓国では、これは中低レベルの放射性廃棄物の最終処分地でございますけれども、地域支援措置などを規定した特別法を制定をし、その結果、四つの自治体から誘致申請がなされ、行政主体のシンポジウムや討論会の開催、又は市民団体が中心となった様々な広報活動が積極的に行われ、住民の強い関心と支持につながったというふうに聞いております。
 こういった点を参考にしながらやっていきたいと思っております。

○加納時男君
 それでは最後に、これを踏まえまして、高レベル放射性廃棄物の処分場建設に向けての大臣のお考えを伺って、質問を終わりたいと思います。

○国務大臣(甘利明君)
 原子力発電というのは、エネルギー安全保障とそれから地球温暖化防止、同時に達成ができる魔法のツールであります。近年、環境学者の方々から、やはりいろいろ考えてみたけれども原子力しか地球を救える道はないという発言すら出ているわけであります。これの最終的な処分を安全にしっかりとやっていくということが核燃料サイクルを最終的に全部つなげていくことにとって極めて大事であります。
 先ほど、東洋町の現町長から、高温、高圧力で爆発をするという全くの事実誤認のビラが出されていましたけれども、五十年間冷ましたものを置いておくだけでありますし、ガラスの固化体にして封じ込める、それを特殊金属二十センチの厚さの筒に入れて封じ込める、それをまた外側を粘土で固めて封じ込める、それを地下三百メーター岩盤の中に置くという何重もの防護でありまして、しかも、そのガラス固化体は別に可動物ではないわけでありますから、要するに置いておくだけの話でありますから極めて安全なんでありますけれども、恐怖感をあおるような宣伝がなされたことは極めて遺憾であります。
 そういう不安を払拭をしてきちっと最終処分地の立地が進みますように、更になすべきことをしっかりなしていかなければならない、広報、広聴等の先頭にもっと国が立たなきゃならぬということも含めて、この総合エネルギー調査会の原子力部会放射性廃棄物小委員会においてこれらの取組の強化方策について御審議をいただくことといたしております。

○加納時男君
 終わります。ありがとうございました。

(以下、略)

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