活動内容

2003年9月の活動

世界原子力協会「原子力の世界的平和利用に関する特別功労賞」を受賞

9月4日、ロンドンで開催された世界原子力協会(WNA)シンポジウムにおいて、同協会より 加納時男 参議院議員へ「原子力の世界的平和利用に関する特別功労賞」が授与されました。 これは、加納時男 参議院議員が、日本における原子力エネルギー利用推進に果たした役割、そして、世界レベルでの原子力の平和利用の推進への貢献が評価されたものです。

グランディWNA会長からの授賞挨拶に続き、加納議員は次のように答辞を述べました。

受賞後の加納時男議員(左)、WNA会長ジェラルド・グランディ(右)とともに


原子力特別功労賞の受賞に際しての挨拶

 議長、ご来賓の皆さま。
 本日、WNAから“原子力特別功労賞”を受賞したことは、私の大きな名誉と喜びであります。

1. 昨年、WNAの年次シンポジウムの開会直前に、東京電力の原子力発電所における自主点検記録の不正事件が明らかになりました。
   この事件に対する自民党の対策をたてること、および、国会での論議に備えるため、私は日本に留まりました。昨年、欠席したことをお詫びするとともに、私への授賞を1年間保留していただいたWNA関係者の方々の温かいお心遣いに厚く御礼申しあげます。

2. 我々がまとめた対策は次の3つです。
   第1に、企業倫理の確立、品質保証制度の充実を、東京電力に求めること。
   第2に、この事件の背景に、使用開始後の原子力プラントに関する健全性を評価する基準が欠けていたことがあることから、その基準を制定するよう行政に求めること。
   第3に、東京電力の全原子力プラントをいったん停止して、再点検、補修を行い、安全性を国が確認したのち、地元に十分説明してから、運転を再開すること。

3. この3つの方針に沿って対策が講じられました。東京電力は、休止していた古い石油火力の復活、他電力会社からの応援融通、需要ピークをシフト・カットする特別契約などに努めました。
   国は、節電キャンペーンを行うとともに、現地での安全確認、安全宣言を行い、地域への説明に努めました。
   この間、プラントが1基ずつ運転を再開し、この夏の需給は辛うじて破綻を免れました。

4. 一方、昨年制定したエネルギー政策基本法に基づく「エネルギー基本計画」の作成作業が大詰めにきております。原子力に対する厳しい批判もありましたが、この基本計画において「エネルギーの安全保障」と「地球環境の保全」のために、原子力発電を基軸電源として推進すること、原子燃料サイクルを着実に推進することが原案に盛り込まれました。

5. 私は、これまで原子力について、さまざまなメッセージを発して参りました。

   ・ 原子力だけでは地球環境問題を解決できない。が、原子力抜きに解決することは著しく困難である。
   ・ 「専門家の常識」と「社会の認識」の間には、しばしば大きなギャップがある。
     専門家は、市民の目線に立ち、「説得」よりも「納得」を目指すべきだ。
   ・ リスクのない便利なものはない。リスクをコントロールして、便益を享受するのが理性ある科学技術との対応。

  これらのメッセージをともに発し行動してきた多くの仲間がいます。

 本日の栄光は、私個人の貢献に与えられたものとは考えません。これまでに、共に努めてきた多くの仲間に対して与えられたものと考えます。

<むすび>
 本日まで、原子力産業は大きな発展を遂げてきました。次々と生じてくる厳しい障害も1つ1つ突破し、克服を図ってきております。
 しかし、現状に満足し、過去を懐かしむだけでは十分ではありません。原子力エネルギーの直面する難しい課題に、英知と勇気をもって積極的に取組んでいこうではありませんか。
 このスピーチを、マリー・キューリーの名言で締めくくりたく思います。

“成し遂げたことにいつまでも注目するのではなく、これから成さなければならないことに目を向けよう ── マリー・キューリー”

以 上

答辞を述べる加納時男 参議院議員