2001年11月の活動

11月20日参議院文教科学委員会での加納時男文部科学大臣政務官の答弁

◇ 場 所 : 参議院 第22委員会室
◇ 小林元参議院議員(民主、茨城、当2)からの質問
    (「常陽」メンテナンス建屋での火災について 等)


衆議院 文部科学委員会議録(抄) 

平成十三年十一月二十日(火曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月三十一日
    辞任         補欠選任
     神本美恵子君     岡崎トミ子君
 十一月一日
    辞任         補欠選任
     岡崎トミ子君     神本美恵子君
 十一月十四日
    辞任         補欠選任
     鈴木  寛君     小川 敏夫君
 十一月十五日
    辞任         補欠選任
     小川 敏夫君     鈴木  寛君
 十一月十九日
    辞任         補欠選任
     鈴木  寛君     羽田雄一郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         橋本 聖子君
    理 事
                阿南 一成君
                亀井 郁夫君
                小林  元君
                山下 栄一君
                林  紀子君
    委 員
                有馬 朗人君
                有村 治子君
                大仁田 厚君
                扇  千景君
                加納 時男君
                後藤 博子君
                中曽根弘文君
                岩本  司君
                神本美恵子君
                輿石  東君
                羽田雄一郎君
                山本 香苗君
                畑野 君枝君
                山本 正和君
                西岡 武夫君
   衆議院議員
       文部科学委員長  高市 早苗君
   国務大臣
       文部科学大臣   遠山 敦子君
   副大臣
       文部科学副大臣  青山  丘君
       文部科学副大臣  岸田 文雄君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       加納 時男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        巻端 俊兒君
   政府参考人
       文部科学大臣官
       房長       結城 章夫君
       文部科学大臣官
       房審議官     寺脇  研君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   近藤 信司君
       文部科学省初等
       中等教育局長   矢野 重典君
       文部科学省高等
       教育局長     工藤 智規君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  石川  明君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       山元 孝二君
       文部科学省研究
       開発局長     今村  努君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        遠藤純一郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成十四年ワールドカップサッカー大会特別措置法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
○政府参考人の出席要求に関する件
○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査
 (スポーツ振興に関する件)
 (学校経営の在り方に関する件)
 (ITER(国際熱核融合炉)計画への我が国の対応に関する件)
 (総合的学習の時間の在り方に関する件)
 (大学教育における聴覚障害者への対応に関する件)
 (生涯学習と大学教育の在り方に関する件)
 (国立大学の独立行政法人化に関する件)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────

(中略)

○小林元君 民主党・新緑風会の小林元でございます。  きょう、遠山大臣に質問ができる日を心待ちにしていました。実は、もう大臣お忘れだと思いますけれども、私は昭和五十年、一九七五年、もう四半世紀前のことでございます、大臣が図書館課長だったころ、実は私、茨城県で研究学園都市の建設問題を担当しておりまして、そのときに、大体昭和五十年には学園都市は概成といいますか大学や研究機関がオープンをして業務を開始するというような時代で、大方、国としての投資は終わったというような時代でございました。  ただ、残念なことに、研究学園都市の建設計画というものを立てたわけでございますが、筑波の地元では、言うなれば、学園都市、いわゆる研究機関は立派になったんだけれども、都市らしい都市機能というものはほとんど何もないというような状態でございました。先日、茎崎がつくば市に合併をしまして、最初から見込んでおりました六町村の合併というものができまして、本当のつくば市といいますかそういうものが誕生するわけでございますけれども、その当時はまだ六町村ばらばらで、ばらばらといいますかそのままでございまして、図書館というようなものも全く整備をされていないというような状況がございました。  実は大臣のところに、図書館情報大学、今度、大学改革ということで筑波大と統合をするというようなことになっているわけでございますけれども、その図書館情報大学は、立派な図書館ができるんではないかと一方的に思い込みまして、市民に、住民に開放していただきたいというようなことで大臣のところへお願いに上がりました、もうとうにお忘れだと思いますけれども。そういうことがありまして、きょうは、そのときに大変お世話になりまして、お礼を申し上げたいというふうに思っているわけでございます。  いずれにしましても、大臣になられまして、国民が期待する教育あるいは国が力を入れていこうという教育に対して大臣がこれから御活躍されることを心から期待をして、質問をさせていただきたいと思います。  最初に、ITERといいますか、国際熱核融合炉の問題でございます。  実は昨日も茨城県の知事に会いまして、小林さん、頑張ってくれ、ぜひ那珂町に持ってきてほしいんだというようなことを言われました。実は、これも昭和五十年前後だったと思いますが、JT60の話が出たときに、茨城県は核融合懇談会、この間の委員会でも申し上げましたから繰り返しませんけれども、核融合炉を誘致するといいますか、どう対処するかというようなことで専門家を集めていろいろ研究をさせていただきました。そういう中で、JT60が那珂町にあるわけでございます。  既に前回の委員会でもお話を申し上げましたけれども、原子力委員会として前向きに推進をする、しかも我が国で誘致をするというようなことも大事だというような決定をされ、現在は総合科学技術会議におきまして審議をされ、いずれ判断をされるというふうに聞いているわけでございます。  そういう中で、このITERサイト適地調査報告書、これはまだ案の段階というあれでございますけれども、そういう報告書も受けていると思いますけれども、これにつきましては、用地面積、電力等の基本条件、そして居住環境の評価項目、こういうものを設定しまして、居住環境については、那珂町は五点満点のところ四・三三ですか、六ケ所村が四・一五、苫小牧が三・四九という評価を出されているようです。もちろん、基本的な条件もありますからトータルとして何点という評価にはなっていないようでございますが、これらについて、文部科学省としてどのようにこの報告書というものを受けとめておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

○副大臣(青山丘君) ITER計画への我が国の参加、誘致についてのことですので、私の方から答えさせていただきたいと思います。  現在、総合科学技術会議で検討が行われているところですが、仮に参加に加えて誘致について判断をする場合には、我が国における適地の有無を確認する必要がありましたので、文部科学省としてはITERサイト適地調査を行ったところであります。  具体的には、都道府県からの提案を公募して、提案のあった茨城県那珂町、それから青森県六ケ所村、北海道苫小牧市を対象に学識経験者等の協力をいただいて調査を行ったところであります。調査の結果、茨城県那珂町と青森県六ケ所村がITER候補地点として十分な適性を有する、こういう取りまとめがなされました。  この調査は、各都道府県からの提案書、そしてヒアリングがありました。そして、現地調査に基づいて客観的に適性を評価したものでして、現時点では特定のサイト候補地を選定したという意味ではありません。  なお、ITER計画への我が国の参加、誘致につきましては、総合科学技術会議におけるその結論を踏まえて政府として最終的な判断をしていくということになっております。

○小林元君 それで、このITERサイト適地調査報告書、その中に別表があるんでございますが、「サイト依存措置に係る整備コストの比較」という、これをごらんいただきたいと思うんですが、そういう中でこの那珂町は既に、既にといいますか、JT60当時から用地面積を大分確保しまして、これが国際ITERのサイトになるかどうかということまでその当時判断があったかどうかは私はわかりませんけれども、いずれにしても十分な用地がもう既に取得されていると。これを評価すると百十六億円でしょうか、というふうにここに書いてありますけれども。六ケ所村の方はこれから新たに取得し造成をするということになるわけですが、これについては青森県あるいは六ケ所村が資金提供といいますか、無償で提供するというように聞いているわけでございます。  しかし、よくよく考えてみると、これは国としてはいずれをとっても財政負担はないんだ、だからどちらでも同じなんだというように見えるんでございます。国全体として見れば、地方の資金だろうと国の資金だろうとこれ以上の投入をしないという方がベターではないか、二重投資といいますか。じゃ、那珂町の残った四十ヘクタール以上の土地は一体どうするのか、ほかに用途があるのかというような問題を考えますと、こういう財政状況の中でございますから、国も地方も有効に財政資金というものを使うということがよろしいんじゃないかと私は勝手にそう思い込んでいるんでございますが、その辺のお考えはいかがでしょうか。

○副大臣(青山丘君) 今御指摘の点は非常に重要なところであろうと思っております。ただしかし、現時点では総合科学技術会議に検討をお願いしておるという段階でございますが、適地として、調査報告書の中には、一つは、もう先ほど御指摘がありましたが、基本条件の方はそれなりにきちっと数値で点数が評価されておりまして、もう一点は適性条件の方で、今御指摘の四・三と四・一、こういう評価項目Bの点で御指摘がありました。総合的にこれを勘案して、十分な適性という点で両候補地点をこの際挙げさせていただいたということでございます。  それで、最終的にはまだ、参加を政府として決定していかなければなりません。それから、仮に参加するとしても、誘致を求めていくのか求めていかないのかという決定もまた今後あります。それから、誘致を政府で決定しても、国際的な政府間協議がございますから、なかなか大きなハードルをこれから乗り切っていかなければなりませんが、現在の段階では、二候補地点は十分な適性を持っているという判断でございます。

○小林元君 今お話がありました総合科学技術会議で判断をし、そしてまた、最終的には日本として閣議で決定をするということになるんだろうと思いますが、国内的な決定期限というんでしょうか、いつごろまでにどういうことを決めるのか。あるいは、国際的にもう大体スケジュールが決まっていて、日本としてそれに対応するためにこういうふうに決めるんだというような具体的なスケジュールというものをお示しいただければなと思いますが。

○副大臣(青山丘君) ITER計画への参加地域とそれから誘致のスケジュールについてどうかということであろうと思いますが、専門家によるサイト適地調査の結果、茨城県那珂町と青森県六ケ所村については、ともにITERサイトの候補地点として十分な適性を有するという取りまとめがなされてきました。  そこで、誘致のスケジュールについてでございますが、ITER計画に関する政府間協議でのスケジュールとしては、今後、誘致を希望する国、誘致希望国からのサイト提案を受けまして、国際的な共同評価を行った上で、二〇〇二年半ばごろに国際的にサイトについての意見集約を図ることを目標としております。目標としておりますが、情勢の変化に応じてあるいは柔軟にということがこれからきっと求められてくる段階であろうと思いますので、そういう立場で柔軟に対応しつつ協議を進めていくこととなっております。  我が国のITER計画への参加、誘致につきましては、現在、総合科学技術会議で検討しておりますが、我が国として誘致するという場合には、サイト適地調査結果を踏まえて、適切な時期に提案をすることになると考えております。

○小林元君 その適切な時期というのは、国際的には来年の半ばということが決まっているんですから、国としてはいつごろお決めになるんでしょうか。

○副大臣(青山丘君) 総合科学技術会議において現在検討していただいております。その検討の結果を踏まえて、日本としては、まず第一に参加の問題、大体の合意がなされているかのように私は聞いておりますが、誘致について、より意義が高い、より意義があるというところまでは確認がとられておるようでございますが、その時期につきましてはまだ今明らかになっておりません。

○小林元君 先ほども話が出ましたけれども、十一月の八日、九日ですか、トロントで第一回の政府間協議が行われたというふうに聞いております。そういう中で計画参加国あるいはサイト誘致といいますか希望国というようなことが話し合いになったんではないかなと思うんでございますが、私も、日本としてはサイト誘致をしたい、那珂町あるいは六ケ所村というようないいところがございますというようなことの話があったというふうに聞いているんですが、いかがなものでしょうか。

○政府参考人(今村努君) 過日、十一月八日、九日にカナダのトロントで行われました公式の第一回の政府間協議の状況について御説明申し上げます。  この第一回の政府間協議におきましては、我が国のほか、EU、ロシア、カナダの代表者が出席いたしまして、今後のこの問題についての交渉の進め方、あるいは今後の段取りについての議論が行われたところでございます。そして、第二回の政府間協議に向けて具体的な作業に着手するということも決まっております。  具体的に申し上げますと、公式政府間協議のもとにサブグループ会合を設けまして、政府間協議の指示を受けて作業を進め、その内容を政府間協議に報告していくという段取りが決まったところでございます。第二回の公式政府間協議は、東京において来年の一月に開催することを予定しております。  そして、先ほど青山副大臣からお話のありましたように、来年の夏ごろには国際的なサイトについて実質的に意見を集約すること、来年末には国際間で国際協定でございますね、協定の案を策定するという段取りを決めて、その方向に向けて今後政府間協議を重ねていくということについて申し合わせがなされたというところでございます。

○小林元君 具体的な御答弁がいただけなかったんですけれども、日本政府としてこの計画に参加をする、あるいはサイト誘致をするということについて、二〇〇二年の半ばを目標にという国際的なスケジュールがあるようでございますので、今年末なのか来年の三月なのかわかりませんけれども、いずれその辺の時点にはそういうものを日本として決めるというふうに受けとめてもよろしいんでしょうか。

○副大臣(青山丘君) 政府間協議を来年の一月に東京において行うことになっております。この段階では、日本としてもある程度の考え方を示していかなければならないかと思います。そうしますと、総合科学技術会議においてもっと議論を深めていただいている段階ではないかと考えられます。

○小林元君 大体わかりました。  核融合の研究開発、これはまあ次世代というんでしょうか、次の世代、相当な期間あるいは資金も要するんだと思います。そういう中で、アメリカが参加をしていないというような状況もありますけれども、いずれにしても、日本のようなエネルギー資源がないというような状況の中では、この研究開発に参加することは非常に重要ではないかというふうにも考えております。  したがいまして、今後の総合科学技術会議での検討状況もあるんでしょうけれども、ぜひ文部科学省としても積極的な対応をしていただきたい。計画参加、誘致について大臣の前向きなお考えをお伺いしたいと思います。

○国務大臣(遠山敦子君) 委員御指摘のように、本当にこれからの人類にとってエネルギーの問題というのは大変重要でございますし、その関連で、核融合といいますものは究極のエネルギー源ということで、人類共通の目標でもあるわけでございます。長年、この問題については、いろんな角度からいろんな方式で、またいろんな国々の人たちが英知を集めて研究を続けてきてくれていると思います。そういったいろんなこれまでの取り組みを結集してITER計画というものは考えられつつあると思っておりますが、ITER計画を実施することで核融合そのものが実現するわけではなくて、その実現に向けた重要なステップである、こういうふうに認識はいたしております。  るる御説明しましたように、我が省といたしましては、専門的な角度からの適地調査報告も行い、国としてどういう段階にあるかということはお聞き及びのとおりでございまして、今後、総合科学技術会議における検討結果、そしてサイト適地調査の結果を踏まえまして、日本のITER計画への参加、誘致について判断をしてまいりたいと考えております。

○小林元君 どうもありがとうございました。ぜひ大臣に頑張っていただきたい、このようにお願いをしたいと思います。  次に、十月三十一日、核燃料サイクル開発機構の大洗工学センターで、高速実験炉の「常陽」のメンテナンスの建屋で火災が発生をしました。幸い大きな火災にもならず、放射性物質の放出というような事態もなかったということでございまして、もちろん周辺環境、住民に何らの影響もなかったということ、大変幸いだったと思います。  しかし、こういう事故がやはり続いている。「もんじゅ」の事故に始まって、東海動燃の固化施設の爆発事故、そしてジェー・シー・オーの問題、そしてこの問題がありまして、その直後にまた浜岡の原発の破断事故がございました。国民は原子力を、この間、三重県で先日、住民投票がありまして、反対多数ということになりました。日本国民全体として原子力エネルギーはノーだということにはなっていないと思いますけれども、やはりこれを進める上で安全に十分配慮するということが必要だというふうに感じております。  そういう意味で、文部科学省からこの事故の報告といいますか、あるいは原因等について現段階でわかっておられれば、簡単で結構でございますが、御報告いただきたいと思います。

○大臣政務官(加納時男君) 今、先生がおっしゃいましたとおり、十月三十一日に高速増殖炉「もんじゅ」の実験炉であります「常陽」のメンテナンス建屋で火災が発生しました。これも今、先生がおっしゃいましたとおり、幸いといいますか、大きな事故にはなっておりませんで、周辺に対する放射能の影響はもちろん全くなかったわけでございますが、こういった事故が続いていくということは、非常に原子力の平和利用、開発研究、いろいろやっております我が省といたしましてもこれは残念なことでございまして、再発を防止したいということでございます。  現在までにわかっている状況でございますが、直ちに調査チームをつくり、また専門の、外部の先生方にも入っていただきまして、事故調査委員会を既に三回、来週の二十六日に四回目を開くわけでございます。  現在までに推定されております原因というのは幾つか挙がっておりますけれども、作業中に脱落したナトリウム、あるいは廃棄物にくっつきました、付着したナトリウムがカートンボックス、建屋の中にありますカートンボックスというくず箱でございますが、そのカートンボックスの中にまざって入る、混入したのではないかということが実験結果等で推定されるところでございますが、まだ原因究明の段階でございます。原因を十分追求しました上で再発防止対策をきちんと立ててまいりたいというふうに考えております。

○小林元君 多分そういう原因といいますか、最終的には二十六日に原因調査の結果といいますか、出るんだろうというふうに思っております。現段階で私が軽々に結論を言うつもりはありませんけれども。  いずれにしましても、このナトリウムという、冷却剤として使っているわけでございますけれども、この取り扱いについては十分な注意が必要だということはこれは自明の理でございまして、大変反応性も高い、あるいは反応熱が相当あるというようなこともありまして、これはやはり、その当時「常陽」の解体修理といいますか点検をされておったわけでございますが、当然冷却剤であるナトリウムを抜き取って、そういうものが現場に散乱しない、あるいは散乱をしてもふき取るというような、タオルでふき取るというような作業になっているわけでございます。しかしそれを、このマニュアルでは目視をして確認をする、ナトリウムがあるかないか、というようなことになっているんだそうでございますけれども、やっぱり目視というのは非常に人間は不十分だというふうに思います。  したがって、本来であればナトリウムがあり得る場所でのそういうタオルといいますか、については当然どこかの箱に入れるのではなくて、即日処理をして発熱状態には至らないというようなことにならなきゃいけないのではないか。つまり、カートンボックスに投げ込んで次の日処理するというのではなくて、即日処理をして作業を終えるというようなマニュアルが本来ではなかったのかなと。非常にささいなことかもしれませんが、これはやはりそういうささいな問題に十分に対応する、これが原子力に携わる者の心構えといいますか、そういうものではないか。  そういうことで、これは、今回の事故は軽微なものだったと言っても過言ではないと思いますけれども、今後、原子力の安全問題について大変重要な問題でありますので、どうぞ大臣の安全に対する決意というものをお聞かせいただければと思います。

○国務大臣(遠山敦子君) まさに小林委員の御指摘のとおりでありまして、原子力の開発利用に当たりましては安全の確保が大前提でございます。事故が幾つかあったということは大変残念でございますけれども、事故の教訓を踏まえて再発防止に最善を尽くしてまいりたい、そういう気構えでおります。  我が省の安全対策についての詳細がもし必要でございましたら、政務官の方からお答えいたしますが。

○大臣政務官(加納時男君) 基本的な考えは大臣が申されたとおりでございます。若干細かいことでございますが、補足させていただきます。  今、先生からナトリウムという危険性を持ったものの取り扱いに十分注意すべきだというお話がございまして、これはもうおっしゃるとおりでございます。  すべて世の中の科学技術、大きな便益を持つものは必ずリスクがございますので、ナトリウムの持っている便利さと同時に、これの持っているリスクを十分に認識した上で取り扱いについて、今マニュアルというお話が出ましたが、マニュアルに沿ってやっていたのかどうかということと、今、先生がまさに御指摘のとおり、そのマニュアルの妥当性をさらにきわめるべきではないかという二点につきましてさらに勉強してまいりたいと思っております。  我が文部科学省といたしましては、試験研究炉ですとか核燃料物質等の使用に関する規制を担当しておりますので、そういった点では保安検査、保安規定の遵守状況に係る検査を年四回実施しましたり、現地へ原子力保安検査官や原子力防災専門官を常駐させるなど安全確保に努めておりますが、今、先生が御指摘なされたことを十分肝に銘じまして、これからも安全確保に努めてまいりたいと思っております。

○小林元君 どうぞ、小さな芽でも危険なものについては摘み取って、大事故に至らないというような状況をつくり出していただきたい。  そして、マニュアルに書いてあるからこうなんだということをどうしても現場の作業の方は、これはやって当然なわけでございますが、それで事故が起きないから大丈夫なんだということではなくて、やはり絶えずマニュアルというようなものについても、事故が起きる起きないにかかわらず、初心に返って見直しをするというようなことが大事なんではないかなというふうに思っております。どうぞ、ぜひとも原子力の安全について御尽力をいただきたいと思います。  ありがとうございました。  次に、教育問題に移らせていただきます。  今いろいろ学校現場で問題といいますか、いろんな問題が出ております。ましてや、児童生徒が大変な事件に巻き込まれて、殺人といいますか、事件にまで至っているという大変悲しい現実がございます。そういう中で、先日発表されました生徒指導上の問題、暴力ですとかいじめですとか不登校、中退、非常に年々、いじめの発生件数は多少減ったわけでございます、これは本当によかったなと思うのでございますが、ほかはやはり相当ふえていると。  相当というとどれぐらいなのか。不登校の児童生徒数は現在十三万四千人ということになりましたが、これは全体から見れば一・三%程度。一・三%というのは百人に一・三人ですから、まあそんなものかというイメージもあろうかと思います。でも、十三万四千人というのは長野県の小学生全体の数なんですね、これ。一県の数の小学生が登校をしていない、不登校である。あるいは、高校の中退についても十万九千人、微増をしております。その中退率は二・六%です。これは茨城県の高校の人員ですね。高校生の数に匹敵する数なんです。ですから、大変な数が中途退学をしていくというような状況にあります。  ですから、私自身は大変これは深刻な問題だと。パーセントで見ると、そんなものか、大したことないというイメージなんですが、トータルの数をどこかの数値に置きかえるということになりますと、これは大変だというふうに思うんです。  こういう現状といいますか、文部科学省としてどのように受けとめ、あるいはどういう対策、学校現場が非常に大変だという状況も踏まえて、どういうふうに対処するのか、お考えがありましたらお願いしたいと思います。

○副大臣(岸田文雄君) 今、先生御指摘されましたさまざまな児童生徒の問題行動でありますが、今例に挙げられました不登校児童生徒数十三万四千人という数字、数字の上では一・数%というお話でございましたが、この十三万四千人という数字自体が過去最高の数字でありますから、これはもう大変憂慮すべき数字だというふうに思っておりますし、高校中退者十万九千人、中退率二・六%という数字、さらには、減少しているとはいいながら、いじめ件数三万一千件という数字、さらには暴力行為全体で三万五千件という数字、どの数字をとりましても大変憂慮すべき状況であるという認識をまず強く持っております。  こうした状況、認識のもとに、この問題行動自体にどう対処していくかということでありますが、まず、その原因、背景ということを考えますときに、家庭のしつけですとか、あるいは学校のあり方ですとか、あるいは地域社会との連帯感の希薄化、さらには青少年を取り巻くさまざまな環境、これも大きく変わっているわけであります。こうしたさまざまな要因が複雑に絡み合ってこういった数字になっているということになるわけであります。  こうした原因とか背景を考えますときに、文部科学省としてどう対応していくかということでありますが、ポイントとしまして幾つかあります。  まず一つは、新しい学習指導要綱のもとに、わかる授業を行って、子供たちに達成感を味わわせる。楽しい学校というんでしょうか、学校のあるべき姿を考え直し、そして楽しい学校を実現するというような施策。さらには、社会性や人間性をはぐくむため体験活動等を充実していくというような、教育の中身の充実。さらに、教職員の指導力の向上を図るために、専門的な、実践的な研修を行っていくというようなこと。さらに、スクールカウンセラー等相談体制の充実の問題。そして、中学校における進路指導や高等学校の入学者選抜の改善。そして、学校、家庭、地域の連携の推進。こうしたさまざまな方面から充実を図っていかなければいけないというふうに思っております。  そういったことから、平成十四年度におきましても、体験活動を充実させるための新規事業ですとか、あるいは学校と関係機関から成るサポートチームづくり等の新規事業を盛り込むとか、あるいはスクールカウンセラーの拡充、こういった予算を盛り込んでいるところであります。  その原因、背景が複雑であるだけに、一つボタンを押せば、これをすればこの問題が解決というような簡単なものではないわけであります。あらゆる方面から、あらゆる視点からこうした問題を見詰めて努力を積み重ねていかなければいけない、これが基本的な考え方だと思っております。

○小林元君 確かにおっしゃるように、御答弁はありましたけれども、いろんな要因が重なってこういう結果になっていると。どこからひもといていくのかというのは大変難しいんだというふうに思いますが。時間も大変なくなっております。  学級崩壊について、全国の公立小学校の校長・教員調査、こういうものがやられたようでございます。これを簡単に読みますと、やはり大変こういう問題行動といいますか、いろんな中で学級崩壊というようなことが起こっている。校長と教員の認識は多少ずれがあって、例えば小学校の五年生ですか、一番大変だと言われておりますが、この調査の中では、小学校の五年生、二九・一%、校長はそのぐらい学級崩壊があると。一般の教員の方は、一七・五%ぐらいですよ、こういうことで、むしろ六年生の方が二割近く、多少多いと。校長の答えと逆転をしておりますが、そういうことが調査結果から出ております。  これもいろんな要因が絡み合ってこういうふうになっているということで、御質問しようかと思っていたんですが、ちょっと飛ばしていきたいというふうに思います。  そこで、先ほど、わかる授業、楽しい授業、いろんな話が出ました。前通常国会で標準法の改正、定数増というようなことになったわけでございます。前回の定数改善計画ではチームティーチングというような、TT加配というようなことに力点があって、これが一万六千人。しかし、学校数は大体小中で三万五千校あるわけです。そういう中で、TT加配をするという学校は一万六千人ですから、約一人ずつ配置しても、二人の場合もあるのかもしれませんけれども、約半分の学校しか行き届かないと。  いろいろ調べてみますと、じゃ学校の学級定員ですね、四十人学級ということになっております。平均は三十二人だというふうな話でありますけれども、じゃその三十人を超えるたくさんの生徒を抱えた、あるいは定員いっぱいの学級定員を持ったクラスを持っている学校、大規模学校ということになるんでしょうか、そういう学校が大体半数、三十五人以上の学級を持った学校ということになりますと大体四分の一というのがいろんなデータから読み取れるんです。いずれにしましても、半分の学校ぐらいしか行っていないと。  こういう成果というものは、改善計画、五年間、あるいは多少延びましたけれども、そういう中での実績というものでどういう成果が上がったのか、あるいは余りはっきりしないという答えもあると思いますけれども、いかがでしょうか。

○副大臣(岸田文雄君) 済みません、先生、確認なんですが、前回の定数改善計画の成果という御質問だったでしょうか。

○小林元君 前回のというか、要するにTT加配をしたということで、チームティーチングというようなものをやった、新しい学習形態というか、そういう成果というか、何かあったのかどうかというようなことでございます。

○副大臣(岸田文雄君) ですから、その学級規模に関しては、一律に引き下げるのではなくして、先生御指摘されましたチームティーチングですとか少人数指導、こういったことを行うことによってめり張りのきいた、あるいは目配りの行き届いた、こうした教育を実現しなければいけない、そういったこと、大変重要な観点だと思っております。  ですから、今年度から始まりました第七次公立義務教育諸学校教職員定数改善計画、この計画におきましても、五年間で二万六千九百人さらに改善を図るということで、引き続き努力を続けているわけであります。この努力の中で、基礎、基本の定着、あるいは学級王国などと言われるような閉鎖的な状況が指摘されるわけでありますが、教職員の連携協力、こういったものを推進しなければいけないというふうに、こうした閉鎖的な状況を打破して教職員の連携協力を進めなければいけないというふうに思っていますし、多数の教員がかかわることにより目配りのきいた指導が可能となるようにしなければいけない、そのように考えております。  これは平成十七年度まで教職員定数の改善を図る計画になっているわけでありますが、その計画の中で、引き続いてチームティーチング等の重要性をしっかりと踏まえて人数の充実に努めていきたいというふうに考えております。

○小林元君 時間がないので、ちょっと質問を飛ばさせていただきたいと思います。  実は、既に御承知でありますけれども、埼玉県の志木市で小学校の一、二年生について二十五人学級をやりたいということで、マスコミ各紙の社説にまで取り上げられました。既に秋田県、新潟県では小学校一、二年生で三十人学級をスタート、山形県でも小中で三十人学級を実施しようということになっているようでございます。これは標準法の改正で、特別な事情があれば各県あるいは各市町村でどうぞというようなことになったわけでございますけれども、いずれにしても、大変これは教育問題というものを先ほど言いましたようないろんな問題を抱えていてどうするかということで、それぞれの県、市町村が頑張っているというふうに私は受けとめております。  実は、一昨年だったと思いますけれども、茨城県の総和町で三十人学級をやりたいと言ったら、県から、県の教育委員会からストップがかかりました。上乗せするのはよろしくない、せめてTT加配という形でやってもらえないかというような話があって、そうなっているようでございます。これはですから、今回は標準法の改正という問題がありましたから、方向転換といいますか、どういう手法をとるかということについては県や市町村にお任せをするという方針だと思っておりますが、確認したいと思いますが、いかがですか。

○副大臣(岸田文雄君) 先生御指摘のように、さきの通常国会におきまして法律改正を行ったわけであります。児童生徒の実態を考慮して、特に必要があると認める場合には都道府県教育委員会の判断により、国の定める標準より少ない数により基準を定めることを可能にしたわけであります。そして、実際に平成十三年度から小学校低学年についてこのような特例的な基準を定めている都道府県が見られるというわけであります。  ですから、都道府県の判断ということでありまして、市町村レベルにおいてもこうした検討が行われているということ、承知はしておりますが、この市町村の状況を踏まえて特例的な基準を認めるか否か、またそのために必要となる教職員を配置するか否か、このあたりの判断はやはり御指摘のとおり、おっしゃるように都道府県の判断にゆだねるべきものであるというふうに考えております。

○小林元君 いずれにしましても、前回の標準法の議論の中でいろいろ三十人学級の妥当性というんでしょうか、文部省もどちらかといえば消極的な御答弁が続いたわけでございます。しかし、これは私は皆さん方の本音ではないんじゃないか、やっぱりこういう大変な時期に教員をふやしたい、何とかふやしたいというような気持ちはお持ちになっているんではないか、私はそういうふうに思って、我々も三十人学級法案というものを提出したわけです。残念ながら、お金がないというようなことで通らなかったわけでございますけれども、いずれにしましても、やっぱりこれは大臣、現場は非常に、亀井先生からもいろんな話が出ましたけれども、一般の教員は一生懸命やりたい、頑張りたい、こういう気持ちは十分に持っていると私は思っているんです。  ただ、残念なことに、やはりこういう条件整備というんでしょうか、この学級崩壊の調査でも、先生方はどのぐらい勤務しているのという問いに対して、十時間を超えると、自宅勤務、自宅でいろんな勉強をしたりということを含めれば。そっちの方は教養をふやすだけじゃないかという考えもあるかもしれませんが、現実にかばんを持って帰って仕事をするという先生は多数いるわけです。そういう中で、やっぱりこれは大変だと。そして、道徳教育だ、地域の教育力が低下した、あるいは家庭教育だと、いろんな問題がありますが、やっぱりこれは学校として、それが絶対やらなきゃいかぬということではありませんけれども、これまでは一生懸命先生方が頑張ってきた。しかし、残念ながら、傾向としては、割り切った先生といいますか、この調査報告書にも多少触れているようですが、伝統的な考え方を持った教員、そうでなくても仕事と割り切って八時間勤務すればいいんだというような教員もいないとは言えません。ですが、全体としては、やっぱり自分の仕事は非常に貴重だ、大事な仕事だという使命感を持った先生は多数おられると私は思っております。  ただ、残念なことに、今、そういう希望というか、先生方に民間の発想とかいろんなことを言う。これは、もうきょうは時間がなくて大学問題触れられませんけれども、構造改革、構造改革はいいんです。しかし、学校は会社ではありません。じゃ、何をもって目標とするのか。いい高校へ入った、いい大学へ入ったということなのか、あるいはそれで頑張った。しかし、それによって学校に利益が出るわけでもありませんし、目標数値はありません。ましてや、教員に処遇という、先ほども亀井先生お触れになりましたけれども、処遇改善。会社ならもうかった、そして従業員にも当然配分というものはある。そういうものがないわけですね。なかなかそこまで行くのは、いかに民間的発想を入れてもこれは大変なことでございます。  そうなりますと、やっぱり遠い将来かもしれませんけれども、教員をふやしていこう、ヨーロッパ並みにいこうというようなことの目標というんでしょうか希望というんでしょうか、今は大変きつくて頑張るんだけれども、もう少したてば仲間がふえるよというようなことになれば私はいいんじゃないかと。そういう意味で、文部大臣のお考えを、現場の教員が奮い立つようなお言葉をいただければ大変ありがたいと。

○国務大臣(遠山敦子君) これからの教育はどうあったらいいかということを本当に真剣に御議論いただきまして、ことしになってからいろんな法律を変えたり制度を変えたり、そしてまた、予算面でも充実をしたりということで今取り組みを始めたところでございます。  まさに学校も家庭も地域も今の日本の教育というものをもっとよくしようと。それは初等中等教育段階だけではなくて、大学も含めて、しっかりと構造改革すべきところは構造改革をし、そしてよきものを伸ばしていく、そういう精神で今全国民が関心を持って教育に取り組んでいただくべきときだと思っております。  その中で、教育を専門的に行っております学校というものは、やはり日本の将来の人材を育成する大変重要な任務を担っているところでありまして、学校がよくなってもらわなければ困る。そして、学校で本当に力を持っているのは先生でございます。先生がよくなることで学校がよくなり、学校がよくなって教育が変わる、その精神のもとに委員の皆様方及び国民の御理解を得て、今力強くその教育改革を進めようということで取り組んでいるところでございます。  教員定数の問題につきましても、いろいろ御議論があった上で、これまでのかたい標準というものだけを適用するのではなくて、特別の事情があれば少し弾力的にやっていただいても結構ですということで、地域の自主性を尊重しながら、そして各地域の実情に応じた教育を展開していただくべくいろんな手当てをしておりますし、また、教員定数についても以前から見れば随分改善を図りつつあるというふうに考えております。  しかし、先般の標準法におきまして大変な御議論があってでき上がりましたものは、その精神としては、学校におけるクラスが、たった一人の人がすべてそのクラスのメンバーについて目を配るということではなくて、できるだけ複数の人たちが目を配り、そして一人一人に目の届いたそういう教育をしてもらいたいということも背後にあって今回の法改正が行われたというふうに考えております。そんなことで、ねらうところは、やはり日本の将来を担う子供たちにしっかりとした学力をつけること、そして豊かな心を持たせること、そのねらいにおいてどなたも異論はないのではないかと思っております。  いろんな条件の中で、私どもも皆様方のお知恵をかりながら、整備をし、かつまた我々の負っている責任について説明もしながら進めているところでございまして、ぜひとも、今後とも、先生を初め委員の方々の御理解を得ながら、私どもとしても力いっぱいやっていきたいと思っております。

○小林元君 もう時間ですから終わりにしますが、やはり学校教育を大事にしようという意識が地方から、静かな、まだ大きな波になってはいないかもしれませんけれども、起こりつつあるということをどうぞ文部科学省も感じていただきたい。これはやっぱり日本を動かしていくようなうねりになっていくんではないかと私も期待をし、また、そういううねりを起こす一人になりたいと、こういうふうに思っております。  今回、学校いきいきプランというようなことで、これは雇用対策ですから、雇用対策イコール学校教育の充実ということとマッチするのかどうか、いろいろ議論があると思います。しかし、せっかくのチャンスですから、茨城県の場合には、緊急地域雇用創出特別交付金ですか、これを十分に活用して教育に力を入れようと、TTのできるような先生を補助教員として採用したいというようなことで、大変に県も市町村も力を入れております。  どうぞ文部科学省としても、補助教員五万人計画、いきいきプランというようなことを言っているようでございますから、どうぞこういうチャンスでもございますので、十分な活用をして、学校現場に活力を与えるというようなことに御尽力いただくことを希望しまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

(以下 省略)